フィボナッチリトレースメントで更に勝率を上げる方法は?バックテストで検証してみました

前回の記事でフィボナッチリトレースメントは有効なインジケータであることがわかりました。

一方、取引回数があまり稼げず、1時間足や4時間足で有効な方法なのかどうかがいまいちよくわからなかったという課題も残りました。

そこで本記事では、1時間足や4時間足でもフィボナッチリトレースメントを使って勝てるのかを確認するため、バックテストにおけるパラメータをいろいろいじってみたいと思います。

これからフィボナッチリトレースメントを使ったトレードをやってみようかと検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること
  • フィボナッチリトレースメントを使ったトレードの勝率
  • 最適なパラメータ
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フィボナッチリトレースメントの使い方と定量化方式の提案

章題のトピックの詳細に関しては前回の記事をご参照いただければと思います。

フィボナッチリトレースメントとはそもそも何であるか、またその定量化の方式と更にその課題に関して記載しています。

ものすごく要約しますと。

過去100本のローソク足を対象に安値、高値を定義

してフィボナッチリトレースメントを描画するとし、

各レジサポライン(23.6%、38.2%、61.8%)にタッチしたと同時にエントリー

とします。エントリー後はすぐに、

3ATRのトレール幅でトレーリングをセット

します。

これを繰り返すトレードをして勝てるかどうかを検証するというものです。

提案方式の課題

前回の記事でわかったことですが、1時間足や4時間足でやっても取引回数があまり多くなりません。

少ない取引回数で結果がよくても、それはたまたまである可能性が高く、ギャンブル性を排除仕切れません。統計的にほとんど意味がないわけです。

そこで今回は取引回数が増えるようにパラメータを変更してみて、結果を見てみたいと思います。変更するパラメータは以下2つです。

変更パラメータ1:安値高値のローソク足の本数

安値高値の判定をするローソク足の本数を100本だけでなく、50本と75本のパターンでもバックテストを実施してみたいと思います。

安値高値の幅を狭まるため、エントリーのハードルが下がり、基本的には取引回数が増えるはずです。

もしプロフィットファクタなどの結果がよければ、確認するローソク足が少なくて済むので、小さいモニターでの裁量トレードが可能になるかも知れません。

変更パラメータ2:ATRの倍率

前回は3ATRをトレール幅にトレーリングをしていましたが、幅が広すぎるため次回のエントリーまで待ちが多く発生していた可能性があります。

そこで今回はトレール幅を1ATR、2ATRと変更した場合のパターンでもバックテストを実施したいと思います。

取引回数が増えてプロフィットファクタが変わらないのであれば、結果が安定することを意味するため、優位性のあるトレード手法だと言えるでしょう。

それでは次章で結果を見てみたいと思います。

検証結果

バックテストは以下の条件にて行いました。今回検証では時間足として15分足、1時間足、4時間足を対象とします。それぞれ前から、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードを意識したものになります。

通貨ペアUSD/JPY
スプレッド0.3pips(0.3銭)
検証期間2013/1/1 ~ 2023/12/31
ポジション0.1Lot(10000通貨)
資産100万円
移動平均線期間200
ATR期間13

15分足

以下が検証結果です。括弧の左の数字はプロフィットファクタを表していて、1より大きければ期待値はプラス、1未満であれば期待値はマイナスとなります。また括弧の中の数字は取引回数になります。

こちらは23.6%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率11.03(10155)0.99(8276)0.93(7100)
21.08(7037)1.04(5952)1.07(5148)
31.15(4563)1.15(4010)1.17(3617)

こちらは38.2%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率10.95(9550)0.95(7538)0.93(6245)
21.03(6955)1.02(5628)0.96(4672)
31.08(4934)1.08(4193)1.04(3553)

こちらは61.8%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率10.90(9249)0.88(7005)0.90(5797)
20.95(6930)0.94(5274)0.92(4327)
30.96(5147)1.02(3982)1.01(3272)

前回結果は表の右下(ATRの倍率が3で安値高値のローソク足の本数が100本)のみを記載しているのですが、それと比較してパラメータを変えてプロフィットファクタが上がる場合はあまりないようです。

少なくともATRの倍率は3倍ぐらいはみておいた方がよさそうです。

1時間足

表の見方は15分足同様です。

こちらは23.6%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率11.02(2380)1.02(1936)0.95(1661)
21.20(1759)1.17(1457)1.16(1267)
31.21(1190)1.19(1037)1.11(924)

こちらは38.2%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率11.03(2100)0.89(1732)0.93(1478)
21.11(1608)0.98(1332)0.94(1148)
31.18(1210)1.08(1026)1.12(877)

こちらは61.8%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率10.95(2057)1.05(1603)1.08(1357) 
20.97(1582)1.05(1229)1.07(1024)
31.03(1224)0.99(978)1.17(815)

こちらも1時間足同様、ATRの倍率は大きいことが推奨されます。

23.6%ラインはパラメータを変えてプロフィットファクタが上がる余地がありそうです。それ以外のラインでは微妙ですね。

安値高値のローソク足の本数は、ATRの倍率3倍が守られているのであれば、50本に減らしてもいいかも知れません。

結局、プロフィットファクタが1を超えたり超えなかったりなので、パラメータ次第なのかと思います。

4時間足

表の見方は15分足同様です。

こちらは23.6%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率10.84(578)0.94(477)1.18(405) 
20.79(434)0.83(374)1.01(320)
30.76(313)0.98(265)1.17(226)

こちらは38.2%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率10.92(564)1.01(439)1.15(361) 
21.20(441)1.06(353)0.97(291)
31.17(331)1.03(268)1.18(222)

こちらは61.8%ラインタッチの結果です。

 安値高値のローソク足の本数
5075100
ATRの倍率11.13(555)1.03(408)0.95(364) 
20.97(440)0.88(324)0.97(290)
31.00(319)1.19(251)1.18(216)

いずれも取引回数が1000に満たず、条件を変えても統計的に十分信頼に足る結果が得られたというわけではなさそうです。

まとめ

本記事では、バックテストを介してフィボナッチリトレースメントの勝率を検証しました。以下に結論となる重要なポイントを示します。

結論
  • 15分足の場合、大きいモニター(ローソク足100本対象)でATRの3倍のトレール幅でトレーリングするのがよい。
  • 1時間足の場合、ATRの3倍のトレール幅でトレーリングするのであれば、小さいモニター(ローソク足50本対象)でトレードするとパフォーマンスが改善される可能性がある。
  • 4時間足では今回の検証でも十分な取引回数が観測できなかった。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。